江戸川に面した台地上にある里見公園。古代に下総国府が置かれ、政治や文化の中心だったことから、このあたりの地名は国府台(こうのだい)と呼ばれます。室町時代には里見氏と北条氏が二度も戦った「国府台合戦」の舞台であり、歴史的遺構が多く残ります。
桜の名所として有名で、春に開催される「里見公園桜まつり」は毎年大盛況。バラ園、梅林、モミジ林などもあり、季節の植物を楽しめます。その景色の美しさから、多くのドラマのロケ地ともなっています。
国府台城の跡に広がる公園
戦国時代には、里見公園のあたりに「国府台城」が築かれました。現在城は失われていますが、土塁状の城郭遺構等が園内に残ります。芝生広場の一角には、「国府台城跡」と刻まれた石碑がありました。
芝生広場の隣は、遊具広場。すべり台つきの複合遊具や回転ジャングルジムなど、遊具がたくさん設置されています。
噴水とバラの共演!約800株のバラが楽しめるバラ園
市川市内の主な公園では、春と秋にバラを楽しむことができます。里見公園もその一つ。噴水広場にある「バラ園では、色とりどりのバラが見ごろを迎えていました。市川市には、市民投票で選ばれた「ローズいちかわ」というオリジナルのバラもあるんですよ。里見公園でも可憐なピンクのバラを見ることができます。
森の中には古墳も!歴史を感じながら散策してみよう
芝生広場やバラ園のある南側から、園内北側へ。北側エリアは木々に覆われ、落ち着いた雰囲気です。訪問したのは10月下旬、保育園児たちがドングリ拾いに来ていました。
森の中には、明戸(あけど)古墳という6世紀末期につくられた前方後円墳があります。古墳の上には、2つの石棺が置かれていました。
里見一族や詩人の北原白秋ゆかりの史跡も残ります
房総(現在の千葉県)を治めていた戦国大名、里見氏ゆかりの史跡も点在しています。公園の南斜面下には、里見一族が飲用水として使用した「羅漢の井」が残ります。園内には、北原白秋の創作活動の場となった「紫烟草舎 (しえんそうしゃ)」もあります。風情ある建物は、白秋自らが名付けたそうです。
東京スカイツリーや富士山も!景色を楽しむにも最適
台地上にある里見公園は、景色を楽しむにもうってつけ。展望案内板が設置された付近からは、眼下に江戸川を臨めます。この日は少しかすんでいましたが、遠くに東京スカイツリーも見えました。キャンバスを広げて、景色をスケッチする方も!絵になる風景に出会えます。
史跡と美しい景色が魅力の里見公園。「市川子どもの外遊びの会」の皆さんにより、プレーパークが開催されるなど、子どもたちの遊びや学びの場ともなっています。自然も多く、のんびりと散策するのにピッタリな場所です。是非、訪れてみて下さい。
Park Information
開園時間 | 常時開園 | 休業日 | なし |
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入園料 | 無料 | 駐車場 | あり |
住所 | 千葉県市川市国府台3-9 | ||
地図 | |||
アクセス | JR市川駅または京成国府台駅からバスで「国立病院」下車、徒歩5分 | ||
参考元 | ※記事作成にあたり、史実などの公園データは以下から情報を参考・参照・引用しております。 市川市HP 花と緑のまちづくり財団 市川 街かどミュージアムWEB |
好きな公園:行船公園(東京)・向島百花園(東京)・奈良公園(奈良)
千葉県市川市在住の公園大好きな一児の母です。娘(H25年1月生)のため大規模遊具を求めて、東京や千葉の公園に出かけます。交通手段は主に自転車。最近、口が達者になった娘に振り回される日々・・・。