桜が見たい!だけど・・・
「桜の回廊を歩きたい!」
「菜の花のじゅうたんを歩きたい!」
そんな野望をお持ちの方は多いと思います。
憧れちゃいますね、分かりますよ、分かります。
いまの時期そんな憧れを抱き、家族やパートナーと歩くことを想像しながら、そわそわネットや雑誌の情報を集めている方も多いのではないでしょうか。
わくわくしちゃいますよね。分かりますよ、分かります。
で、イメージを膨らませたものの、あるときふと気付くんです。
気付いちゃうんです。
雑誌やネットのまとめで紹介されているような美しい景色は、だいたい有名で、そしてだいたい、混・ん・で・い・る!
ガーン。
混雑する桜の花見は、人を見ているのか桜を見ているのか分からなくなってしまうほど。この混雑が、家族やパートナーの重い腰をさらに重くするひとつの要因になっているのは言うまでもありません。
しかもそこに酒宴の方々が加わると、「そうか!居酒屋の中に桜が咲いているのか!」という錯覚に陥ります。
いいんですよ、酔っぱらいのみなさん、幸せそうですもの。私も呑みながらのお花見は大好きです。(寒くなければ)
ただ、家族や恋人同士ていくのはちょっと考えちゃいますよね。
少し足を延ばせば映画の様な景色!
そこで今回紹介したいのが、「幸手権現堂桜堤」。
埼玉県の幸手市にある桜と菜の花の美しい場所です。
駅の近くでもないですし、都心からは1時間半ほどしますので、気軽に行くというほどアクセスは良くありません。でもだからこそ、タイミングさえ読んでいけば、ゆっくりのんびりとお花見をすることができます。
ここは利根川の支流、権現堂川という川沿いの長さ1キロほどの堤で、大正9年の植樹の際には6キロ3000本ほどのソメイヨシノの桜並木があったそうです。いまは戦争の影響や、周辺環境の整備で1キロほどになっています。そこに住民の方が植えた菜の花が咲き、春にはピンクと黄色の美しいコントラストの景色が拡がるようになりました。
北野武監督の映画「Dolls」でも使われたその景色は、とても幻想的な眺め。
堤の上を歩き、桜の回廊を堪能することももちろん素敵なのですが、お勧めは菜の花畑の中にある小さな小径を歩きながら、菜の花と桜のコントラストを楽しむことでしょうか。
周囲に高い建物もなく景色が抜けているので、風の流れを感じながら、存分に新しい季節の感触を楽しむことができます。
都内や有名観光地で、なかなか進まない行列と、多すぎる人ごみにやきもきするくらいなら、いっそ少し足を延ばして、気持ちよく春と向き合える場所にいきませんか?(文・写真:伊藤友里)
Park Information
開園時間 | 4月~9月: 8:30~19:00 10月~3月: 8:30~17:00 |
休業日 | 12月29日~1月3日 |
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入園料 | 無料(一部有料) | あり | – |
住所 | 多目的運動広場(1号公園):埼玉県久喜市小右衛門50 幸手権現堂桜堤(4号公園):埼玉県幸手市大字内国府間887番地3 |
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地図 | |||
アクセス | 東武日光線「南栗橋駅」から 約1.5km | ||
公式サイト | http://www.gongendo.jp/ |