世の中に公園は数あれど、「哲学」をテーマにした公園というのは珍しいのではないでしょうか?
哲学堂公園は、明治37年に東洋大学の創立者である井上円了先生によりつくられました。園内には哲学をテーマにした建築や石碑、池など七十七場が点在し、哲学の世界が視覚的に表現されています。
古建築
哲学堂の正門は、「哲理門」という小さな門。門の左右には、幽霊と天狗の像が安置されています。
天狗は物質の世界の不思議、幽霊は精神の世界の不思議を表しているそう。入口からして、既に哲学的です。少しドキドキしながら、門をくぐってみました。
哲理門の先には、「無尽蔵」や「宇宙館」など古建築が立ち並ぶ広場があります。赤い3層六角形の建物は、哲学堂のランドマーク「六賢台」。中には聖徳太子や荘子など東洋の6人の賢者がまつられています。
孔子、釈迦、ソクラテス、カントがまつられている「四聖堂」は、哲学堂で一番最初に建てられた建物なんだそうですよ。
緑が豊かで気持ちいい!
台地の斜面につくられた哲学堂公園。南側にはたくさんの木々が生い茂り、自然がとても豊かです。古建築のある広場から階段を下ると、「筆塚」という筆供養のための塚がありました。
少し歩くと、哲学の元祖とされる3人がまつられている「三祖苑」が見えてきました。木漏れ日の中に浮かび上がる彫刻を眺めていると、何だかとても真摯な気持ちになりました。
唯心庭
園内には池など水を利用した見所も多数あります。「唯心庭」というお庭もその一つ。「心字池」の周りにも、哲学スポットが点在しています。
池のほとりには「鬼灯」が置かれています。鬼が灯籠を抱きながら、良心を示す灯籠に圧倒され苦しんでいる様子を表しているそう。
一見普通の庭園のようですが、それぞれに意味があり、色々と考えさせられます。
池の近くには、「主観亭」という四阿がありました。哲学堂内には四阿がいくつかありますが、一つ一つに哲学的な名前がついていて興味深いです。
哲学の庭
ハンガリー出身の彫刻家、ワグナー・ナンドール氏による「哲学の庭」も公園の大きな見所の一つです。
ガンジーや聖徳太子など、古今東西の宗教・哲学・法を代表する偉人たちの彫像が、3つの輪に分かれて配置されています。精巧な彫刻はどれも素晴らしく、一見の価値あり!
是非とも写真に収めたいスポットではありますが、哲学の庭は撮影禁止になっています。作品を鑑賞される方のためにも、静かに眺めたいものですね。
哲学以外も楽しめます
哲学堂公園には、スポーツ施設や児童遊園など一般的な施設も色々揃っています。児童遊園には、すべり台やブランコがあり、保育園児たちが楽しそうに遊んでいました。
野球場やテニスコートでは、スポーツを楽しむ方で賑わっていました。
哲学に浸るもよし、スポーツを楽しむもよし、哲学堂公園は色々な楽しみ方ができる公園です。
毎月第1日曜や春期、秋期には、古建築物の内部公開もされているので、今度行ってみようと思います。
Park Information
開園時間 | 季節により異なる | 休業日 | 年末(12/29~12/31) |
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入園料 | 無料 | 駐車場 | 平日のみ12台まで駐車可 |
住所 | 東京都中野区松が丘1-34-28 | ||
地図 | |||
アクセス | 西武新宿線「新井薬師前駅」から徒歩12分 /都営大江戸線「落合南長崎駅」から徒歩13分 | ||
公式サイト | http://tetsugakudo.jp/ |
好きな公園:行船公園(東京)・向島百花園(東京)・奈良公園(奈良)
千葉県市川市在住の公園大好きな一児の母です。娘(H25年1月生)のため大規模遊具を求めて、東京や千葉の公園に出かけます。交通手段は主に自転車。最近、口が達者になった娘に振り回される日々・・・。