全米一住みたい街、ポートランド。その街の魅力のひとつにもなっているのが「公園」です。市内にはおよそ300の公園があり、市民の生活に溶け込んでいます。今日からシリーズで、およそ30箇所の公園現地調査や政府公開情報をもとに「ポートランドの公園」をテーマにお届けします。初回は、ポートランドの公園を数字で見ていきます。
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47.4㎢
ポートランド市公園局所有の公園面積は、47.4㎢ (※1) です。住民1人あたりの公園面積にすると、およそ74㎡。ちなみに、日本全国の一人当たりの平均公園面積は都市公園データベース(国土交通省)によると10.3㎡。公園面積の定義が異なるので単純には比較できませんが、実際にポートランドを訪れると公園の緑が街にも溢れていて、公園に恵まれた街だと感じます。
そもそもポートランドの公園の歴史の原点は、1903年ニューヨークのセントラルパークを手がけたフレデリック・ロー・オルムステッドの息子たちによる街全体を公園で繋ぐという公園都市構想まで遡ります。以降、公園は増え続け、現在の姿になっています。
245km
ポートランド市内にあるトレイルの長さはおよそ245kmです。(※2) 距離にすると、東京から浜松間に匹敵します。ポートランドは、ダウンタウンからすぐ近くに広大な森林があるなど街と自然の距離が近い都市です。アウトドアも盛んで、大規模な公園などにあるトレイルの整備が進んでいます。
86%
ポートランドの公園を”良い”あるいは”非常に良い”と評価している市民の割合は86%です。大多数の人は公園に対して、良いイメージを抱いているようです。また、一年間に公園のプログラムに一度でも参加したことのある人の割合は40%です。(※1) ポートランドの公園を訪れると、家のリビングのようにくつろぐ人々の姿が印象的で、公園が市民生活に溶け込んでることが伺えます。
473,675時間
ポートランド市内で年間 (2016-2017年)を通じてボランティアが貢献した時間は、473,675時間です。金額に換算すると、$5,721,804、日本円でおよそ6億円の価値にのぼるそうです。(※3) ポートランドは、市民参加が積極的な街。公園でも、清掃、緑の手入れやスポーツコーチなど多種多様なボランティア活動が盛んです。このような地域の地道なボランティア活動で公園が支えられているのですね。
$213,000,000
2017-2018年のポートランドの公園に関わる採用予算です。日本円にすると、およそ230億円。そのうち、約7割が運営投資、残り3割が初期投資のようです。(※1) これは、市の規模から考えると決して安くはないように思います。
244個
ポートランドの公園にあるバスケットボールゴールの数は244個です。(※1) さすが、全米プロバスケットボール協会 (NBA) のチーム、ポートランド・トレイルブレイザーズが本拠地を置く街とあり、バスケットボールが盛んなことがわかります。また、ある程度敷地面積が広いと、ゴールだけでなく、屋外コートまで整備されている公園も多くありました。
公園にまつわるさまざまな数字を見ていくことで、ポートランドの公園の様子やそれを取り巻く環境が垣間みえたのではないでしょうか。また、公園に関わる実にさまざまなデータがポートランド市公園局のホームページより公開されていることにも驚きました。こういった取り組みも、公園を身近に感じるきっかけをつくってくれると感じました。
出典
記事内のデータは the City of Portland Oregon Parks and Recriation(ポートランド市公園局)HP内の各ページより引用・参照しています。
※1:2017 Portland Parks and Recriation by the Numbers:https://www.portlandoregon.gov/parks/article/422533
※2:Trails:https://www.portlandoregon.gov/parks/42336
※3:Volunteer:https://www.portlandoregon.gov/parks/38304
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