京都御苑は京都御所、仙洞御所を囲む約65haの公園です。江戸時代には二百もの宮家や公家の邸宅が立ち並んでいた場所で、現在でも歴史的遺構が数多く残ります。
苑内には遊具のある「児童公園」や夏に水遊びを楽しめる「出水の小川」、運動施設なども整備され、市民の憩いの場となっています。「母と子の森」など豊かな自然も広がり、多くの生き物を見ることもできます。
歴史を感じる佇まいの「蛤(はまぐり)御門」
京都御苑の周りには、かつての公家町と市中の境界であった9つの御門があります。烏丸通に立つ蛤御門は常に閉ざされた門でしたが、江戸時代の火事で初めて開門されたと言われます。その様子が「焼けて口開く蛤」にたとえられ「蛤御門」と呼ばれるようになったそうです。門をくぐって、苑内に入ってみました。
京都御苑の中心「京都御所」
中に入ると、築地塀に囲まれた京都御所が見えてきます。明治時代の初めまで500年もの間、天皇の住まいでした。以前は春秋の一般公開や事前申込みによる参観のみでしたが、平成28年7月下旬より月曜日や年末年始などを除き、申込み不要の通年公開となりました。この日も多くの人が、京都御所の見学に訪れていました。
夏はサルスベリが美しい「九條池」と「拾翠亭」
京都御苑の南側には五摂家の一つであった九條家の庭園の遺構「九條池」が広がります。池のほとりに立つ「拾翠亭」は現在でもお茶会などに利用されているほか、春から秋にかけての毎週金・土曜日に一般公開されています。こじんまりとした建物ですが、中から眺める池はとても趣があります。
苑内には「厳島神社」「白雲神社」「宗像神社」の3つの神社があります
京都御苑の中には、神社がなんと3社も!昔は宮家や公家の屋敷が立ち並んでいた場所なので、人々の信仰を集めていたのかもしれませんね。九條池の近くの宗像神社には、外国の方も多くお参りに訪れていました。宗像神社周辺のクスノキには春から秋にかけて、アオバズクが巣をつくることでも知られています。
「森の博物館」と称される動植物の宝庫!
歴史的遺構とともに、豊かな自然も京都御苑の大きな見どころの一つです。苑内には約5万本といわれる樹木が生育しています。特に東側には多くの木が茂り、鳥やチョウ、トンボ、菌類など多種多様な生物の住みかとなっています。一年中、たくさんの動植物に親しむことができます。
親子でドングリ拾いやバードウォッチングに出かけよう!「母と子の森」
京都御苑の北東の辺りには「母と子の森」が広がります。実のなる樹木が植えられ、野鳥の水飲み場なども整備されています。4月から11月には「森の文庫」が開設され、自然の中で読書も楽しめます。昆虫や植物に関する本がたくさん並んでいたので、森で気になるものに出会ったら、すぐに調べることもできそうです。
富小路運動広場
京都御苑はスポーツ施設も充実した公園です。南東部の富小路地区と北東部の今出川地区に運動施設が整備されています。富小路運動広場にはグラウンド、テニスコート、ゲートボール場があり、多くの人で賑わっていました。
京都御苑は歴史にも文化にも、そして自然にもふれあえる貴重な公園です。桜や紅葉の名所としても知られていて、四季を通じて訪れる楽しみがあります。遊具など子供たちの遊び場もあるので、是非ご家族で訪れて見てくださいね。
Park Information
開園時間 | 常時開園 | 休業日 | なし |
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入園料 | 無料(一部有料) | 駐車場 | あり |
住所 | 京都府京都市上京区京都御苑3 | ||
地図 | |||
アクセス | 市営地下鉄烏丸線「丸太町駅」徒歩3分または「今出川駅」徒歩3分/ほか詳細は公式サイト参照 | ||
公式サイト | http://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/index.html |
好きな公園:行船公園(東京)・向島百花園(東京)・奈良公園(奈良)
千葉県市川市在住の公園大好きな一児の母です。娘(H25年1月生)のため大規模遊具を求めて、東京や千葉の公園に出かけます。交通手段は主に自転車。最近、口が達者になった娘に振り回される日々・・・。