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世田谷区の公園ワークショップ(2)プロジェクト立ち上げについて

レポート 2017.04.10

3/24(金)、3/25(土)の2回に渡り行われた世田谷区の公園ワークショップ。1回目ではワークショップの様子をレポートしましたが、2回目の今回はプロジェクト立ち上げについてです。そもそも「ワークショップをすることになったきっかけや狙いは?」ワークショップの仕掛け人である松陰神社前賑わい創造委員会の佐藤芳秋さんと株式会社コトブキの賀須井さんのお話を交えてレポートします。

きっかけは公園のフェンス

仕掛け人の佐藤さんは地域の仕事に携わる地元住民のひとりでもあります。昨年(2016年)、暮らしの小さな起点に出会える商業施設「松陰PLAT」をオープン。

昨年オープンしたばかりの「松陰 PLAT」

松陰PLATを案内する佐藤さん

施設の隣にある「電車の見える公園」

施設の隣にある公園との境界にあるフェンスを見て、建物と公園を区切ることなく一体的に活用できれば利用者にとって嬉しいのではないかと思ったのがことの始まり。それから地域の公園がもっと良くなれば地域全体ももっとよくなるのではと考えるようになったそうです。

建物と公園の境界にあるフェンス

松陰神社地区と公園

松陰神社地区には、その名の通り吉田松陰を祀った歴史ある松陰神社と古くから続く商店街があります。一方で、リノベーションにより生まれ変わった店舗も近年増え始め、新旧の魅力が混在した地域となっています。

松陰神社

昔ながらの商店

おしゃれな書店へとリノベーションされた店舗

そんな松陰神社地区内にあるワークショップの対象となった9公園は、松陰神社駅前を中心として300メートル圏内に点在しています。また、ワークショップの会場となった若林公園以外は、ポケットパークと表現するにふさわしい極小サイズ。街の隙間に差し込まれた街と切っても切り離せない公園群です。

9公園のひとつである小さな街区公園

プロジェクトのメンバーと目指すところ

このプロジェクトでは佐藤さんの想いに共感した屋外ファニチャー・遊具メーカーの株式会社コトブキが協賛。コトブキの賀須井さんは、昨年ポートランドへ訪問し住民自治のまちづくりを視察、PLACEにも面会し今回の協力に至ったと話してくれました。日本でも住民主体の公園づくりのニーズがますます高まっており、そのプロセスで求められるプロダクトを探るトライアルマーケティングとしてこの機会を活用したいとのことでした。

プロジェクトメンバー集合写真

どこの街にでもあるような置いてきぼりにされている小さな街区公園。地域住民が自らどのような公園にしていきたいかを考えていくことは松陰神社地区に限らず必要なことかもしれません。そして、公園を考えることは街を考えること。みなさんも、近所の公園について改めて考えてみてはいかがでしょうか。

  

Written by Hiroko(PARKFUL編集部)
好きな公園:新宿御苑、富山運河環水公園、チュイルリー公園(パリ)
どこにいっても誰もが自由に入れるのが公園。全国・世界各地の旅先で公園を訪れ、見比べるのを楽しんでます。

天神山緑地(北海道札幌市)

江北公園(東京都足立区)