「都市公園」とは
「都市公園」といっても、一般的にイメージされる「都市」にあるとは限りません。都市公園法に定められた、国または地方自治体が設置した公園のことをいいます。つまり、日本全国すべての地方自治体が設置した公園は「都市公園」ということになります。
つまり、今回の都市公園等のあり方の検討会は、都市に限った議論をしているのではなく、日本全国の皆さんの身近で起きている少子高齢化、過疎化、防災などの諸問題を都市公園を通じて解決ようというものです。
もうひとつ押さえておきたいのは、「自然公園」とは区別されているということ。「都市公園」は、遊び、運動、レクリエーション、防災等、さまざまな目的に向けて整備されます。自然環境を保護するために、一定区域を公園に指定している「自然公園」とは異なります。「人の営み」「自然の営み」どちらを重視するかという違いといえるのかもしれません。
都市公園ってどのくらいあるの?
都市公園の数は全国で111,525ヶ所、総面積にして約128,264haあります。箇所数の全国ランキングでは大都市を抱える都道府県が上位にランクインしています。総面積で見ると広大な土地をもつ北海道が圧倒的です。(※国交省R元年度末統計データ参考)
役割や目的、大きさによって分類される都市公園
「都市公園」は、① 住区基幹公園 ② 都市基幹公園 ③ 大規模公園 ④ 国営公園 ⑤ 緩衝緑地等 の5つに大きく分類。小さな街角の公園から幅広い使い方ができる大規模な公園まで、規模も用途もさまざま。数は、① 住区基幹公園 が全体の9割近くを占めますが、面積をみると ① 住区基幹公園、② 都市基幹公園、⑤ 緩衝緑地等がそれぞれ3割前後を占めています。(※国交省R元年度末統計データ参考)
5種類の都市公園の具体的な場所のイメージを写真とともにみていきましょう。
① 住区基幹公園 《街区公園》《近隣公園》《地区公園》
圧倒的に数が多く、もっとも身近な公園。歩いていける範囲の居住者を対象にした公園で、利用が想定される地域住民の居住範囲によってさらに3つに分かれます。
(写真キャプション記載の公園サイズは、弊社アプリPARKFULの分類[S,M,L,XL]で表記しています。)
② 都市基幹公園 《総合公園》《運動公園》
都市全域の住民が利用すること想定した公園。用途・規模により2つに分けられます。
③ 大規模公園 《広域公園》《レクリエーション都市》
用途・規模により2つに分けられます。
④ 国営公園
⑤ 緩衝緑地等《特殊公園、緩衝緑地、都市緑地、緑道》
用途・規模により4つに分けられます。
こうした公園の分類を知っておくことで、ライフスタイルにあった街を選ぶことができるようになりかもしれません。
番外編
「都市公園」として位置づけられていなくても、同じような役割をもつスペースは他にもあります。民間事業者により設置されるパブリックスペースである「公開空地」もそのひとつです。今回の検討会では、この公開空地との連携を含めた利活用のあり方を検討しています。
検討会では、「都市公園等」や「緑とオープンスペース」という表現が使われ、「都市公園」に限らず「緑」と「オープンスペース」を備えたパブリックスペース全般が対象であることが強調されています。それは、行政と民間の連携の重要性や、「緑」と「オープンスペース」を点ではなく、国土を構成するネットワークや面として捉えることの必要性を意味しています。
※参照元:
http://www.mlit.go.jp/crd/park/joho/database/t_kouen/index.html
http://www.mlit.go.jp/crd/park/shisaku/p_toshi/syurui/
http://www.mizu.gr.jp/kikanshi/no24.html
http://www.pref.kagawa.lg.jp/toshikei/urbanpark/
http://www.hokukei.or.jp/yaku/201201_kotani/yaku1201a.htm