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カフェと公園の可能性<私立珈琲小学校×公園>

インタビュー 2017.01.27

カフェ x 公園インタビューVol.2 私立珈琲小学校

代官山駅から徒歩5分ほどの閑静で洗練された街中にある私立珈琲小学校。

第12回PARKFULフォトコンテストでは「Find your own cafe space!」をテーマに皆様からの公園内のカフェができる空間の写真を募集しています。また今回企画では公園の近くにあるカフェの方に近隣の公園やオススメのメニューを紹介していただいています。第2弾の今回は東京・代官山にある私立珈琲小学校さんにご協力いただき、公園とカフェを通した「町歩き」と「コミュニティづくり」について発信したいと思います。

私立珈琲小学校

元小学校教員をやっていた吉田先生がカフェオーナーに転身し珈琲小学校をオープン。転身したのちも続いている学校との繋がりがあり、例えば珈琲小学校という名前は前職を活かした個性を出すことと「先生の所に行こうよ!」と楽しく足を運んでもらうためだそうです。メニューにあるグラノーラは「頑張っているので応援したい」と吉田先生の小学校教師時代の教え子さんから仕入れており、コーヒー豆は、珈琲屋を始める前から気に入って通っていたロースターから仕入れています。「皆さん、珈琲に精通していて、美味しいコーヒーを届けるための様々な情報をくれます。ロースターさんたちの情熱に頭が下がります。」(吉田先生)

ガラス張りで洗練された店内

ガラス張りで心地よい光の入る店内では開店と同時にお客さんが続々と入って来ました。約15席ほどある店内には心地よい空気が流れています。仕事をする人、1人読書を楽しむ人、吉田先生に会いに来る人、外国人のカップルなど、代官山という土地柄来る方のダイバーシティに驚きです。

吉田恒先生(手前)小学校の先生を21年間勤めた後、「美味しいに関わる仕事がしたい」という思いが募り、転職を決意。自由大学のクリエイティブ・キャンプ・イン・ポートランドに参加し、コーヒーが作る豊かな暮らしに魅力を感じ、珈琲屋の道を歩み始めた。

ポートランドで出会ったカフェと公園

教員を辞め、「良い店とは何か」を自分の中ではっきりさせるためにオレゴン州ポートランドへ。そこでまず空の広さに驚いたという吉田先生。ご自身のカフェと公園のつながりについてお話ししていただきました。
好きな公園は代々木公園理由はお気に入りのカフェが周りにたくさんあるから、そして空が広く感じられるから。吉田先生にとって公園とは家庭とも職場とも切り離れた自分と向き合うことのできる時間。ゆっくり雲を眺めたり、考え事をしたり、1人の時間を楽しむことができるという。また美味しいコーヒーや食べ物があれば、そこで流れる時間が、もっとゆっくり穏やかなものになっていく。「カフェとパン屋と公園は最強のセットだと思います」と教えてくれました。

吉田先生の好きな代々木公園(東京都渋谷区)。芝生と樹木の緑と噴水が印象的。都心にもかかわらず小高い地形の上にある広い公園の中では建物に遮られずに空が見える。

好きだと明言している代々木公園のカフェについてもう少しお話を伺うと、代々木公園の周りのカフェはスタンドタイプのものもあり、店内でゆっくり過ごすのではなくその場でお金を支払い、コーヒーを受け取って外で飲むスタイルを楽しんでいる方もいるそうです。それにしてもどうしてそんなに町歩きが上手なんですかとお聞きすると「職業柄カフェには目がいってしまうので」と笑っていましたが、そんな吉田さんに町歩きにコツをお話しいただきました。

町歩きのコツは人に聞くこと。例えばカフェで言ったら、足を運んだお店で店員の方やよくカフェに行ってそうな人に話しかけてみること。飲食店の情報を1番持っているのは飲食業界の人間なので、聞いてみるとたくさん教えてくれると思います。公園でも同じではないでしょうか。子育て世代の方の公園の情報量ってすごいですよね。そんなよく公園に行ってそうな人に恥ずかしがらずに声をかけてみたらそこから生まれるコネクションとか繋がるネットワークがあるかもしれません。

実際に先生自身もお店のお客さんから「カフェ巡りをしているオーラ」を感じると進んで話しかけていろんなカフェを紹介するようにしているそうです。こうして街の中で人が繋がっていくのもポートランド流の温かいコミュニティ作りなのかもしれません。

ラテと出席簿風のメニュー

カフェと公園とコミュニティづくり

またこのお店には吉田先生の素敵なおもてなしがありました。
お店は1階の1フロアだけですが、奥にはガラス張りの中2階のような空間があります。珈琲小学校はアートギャラリーと併設されており、訪問した際は準備中でガラスの向こう側は真っ白い壁でしたが、そのガラスの奥にはアートが展示されるそうです。

アートギャラリーが併設されている店内

そしてそのおもてなしというのは、外のベンチからそのアートを楽しむことができるということ。お店の前には実際に区立の小学校もあるので、お店に入らなくてもベンチに座って小学生たちがアートを眺めてくれるようにとベンチの設置を考えたそうです。吉田先生はお店にコーヒーを買わなくてもただ顔を出して挨拶をするだけでもいいから気軽に立ち寄ってほしいと言ってくださいます。カフェというのは家でも職場でもない、一個人として人と出会える特別な空間と明言し、そんな不思議と心地よいコミュニティづくりにコーヒーを通して参画している先生の言葉がとても印象的でした。公園もそんな温かい空間にしていきたいですね。

ガラス張りの店内の奥のギャラリーが外から観れるベンチ。ここを通る小学生が気軽にアートに触れる機会を作ってくれている

コミュニティの作り手と公園でこれからできること

最後に、そんな魅力溢れるお店をゼロから作ってきた吉田先生にどうしたらもっと魅力的な公園ができるかを伺うと、「アソビを作ること」と答えてくれました。問題が起きるから全て禁止にするのではなく、本当に誰かの迷惑のかからない程度には遊ばせてあげてもいいのではないか、ある程度のグレーゾーンのようなものがあるからこそ自由に、そして快適に過ごせるということです。禁止にすることよりも問題解決に力を入れていく方がいい、と力強いメッセージをいただきました。

また先生はポートランドのカフェと公園の話もしてくれました。一つはカフェが朝5時から開いているということ。代わりに閉まるのも早いですが、太陽が昇ると同時に人が活動的に行動しているのが印象的だったそうです。
もう1つはポートランドの公園で、仲間に誘われ、ゴミ拾いの活動をしたこと。その時は日本では落ちてないようなものを拾っていたそうです(例えば下着!そこに住んでいる人もいるので。)またその時に、公園で散歩中のペットのフンを入れるビニール袋と専用のゴミ箱を発見し行政のサービスに驚いたといいます。公園という全ての市民の日常生活の空間に、見える形でそんな行政のサービスがあると嬉しいですね。

コーヒー豆が桜の花びらになっている校章

「この公園といえばこのカフェ」というように、公園には意外とセットになっているカフェがあると教えてくださった吉田先生。そんな視点で町歩きをしてみるとお気に入りの公園の近くにも素敵なカフェがあるかもしれません。そしてまたその逆も然り。発見したお気に入りの空間で人に声をかけてみるのもいいですね。

皆様も珈琲小学校へ遊びに行ってみませんか?

私立珈琲小学校 Information

開店時間 火〜木11:00~19:00
金〜日11:00~20:00
休業日 月曜日
駐車場 なし
住所 東京都渋谷区鶯谷町12−6
地図
アクセス 東急東横線「代官山駅」より徒歩5分
公式サイト https://www.facebook.com/coffeeelementaryschool/

Park Information

開園時間 常時開園 休業日 なし
入園料 無料 駐車場 あり
住所 東京都渋谷区代々木神園町2−1
地図
アクセス JR「原宿」下車 徒歩3分
東京メトロ千代田線「代々木公園」(C02)下車 徒歩3分
東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前(原宿)」(C03、F15)下車 徒歩3分
小田急線「代々木八幡」下車 徒歩6分
公式サイト https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index039.html

第12回PARKFULフォトコンテスト開催中!


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