去る5月17日(木)、PARKFUL主催として初のトークイベント「もっとやれる!日本の公園 〜日本とニューヨークの視点でこれからの公園を語る〜」を開催しました。今回は“ニューヨーク”そして“女性”という2つの切り口で共通点を持つ、3名のゲストにお越しいただき、日本とはまた違ったニューヨークの公園の日常あるいは行政の取り組み、また公園の現場で活躍されている女性の視点を通じて、公園の可能性を感じられる場にしたいという想いで企画をしました。
公園の魅力を感じている、あるいはそれを伝えたいと思っている女性がとてもたくさんいることを、PARKFULの事業を通じて日々感じています。そうした声を、よりよい公園づくりにつなげていくために、PARKFULでは情報発信という形で貢献していきたいと思っています。このイベントも、女性やニューヨークという切り口を通じて公園の可能性を考える機会とし、今後に向けたヒントを得て頂ければ幸いです。/開会挨拶より
これから数回に分けて、本イベントのレポートを公開してまいります。第一回は開催報告として、イベントで行ったプログラムの概要や参加状況、参加者のみなさまからの声をご紹介いたします。
参加者数
103名
定員100名に対して、ギリギリまでキャンセル待ちをご希望される方からのご連絡もあり、なるべく多くの方にご参加いただけるよう調整をしてまいりましたが、やむを得ずご参加いただくことが出来なかった皆様に対しては、本当に心苦しい思いでした。結果、当日会場に直接ご来場された方も含めまして103名の超満員となり、「これからの公園」に対する関心、情報ニーズの高さを実感することができました。
ご参加いただいた方の内訳は大きく、自治体・官公庁系の方が36.9%、その他法人・企業・個人の方が63.1%となりました。その他法人・企業としては、不動産・デベロッパー関係の方や設計・コンサルティング会社の方、指定管理者の方が比較的多かったようです。
主なプログラム
各プログラムのレポートは次回以降、詳しくご紹介してまいります。ここではダイジェストで。
PARKFULのご紹介とニューヨークの公園ダイジェスト
コトラボ 海外調査担当の井上より、PARKFULのサービスの概要、そして2015年にニューヨーク視察で実際に見てきたニューヨークの印象的な公園についてダイジェストでご紹介させていただきました。
ゲスト自己紹介プレゼンテーション
- 島田智里さん(ニューヨーク市公園局 GIS、都市計画スペシャリスト)
- 宮田麻子さん(豊島区「わたしらしく、暮らせるまち。」推進室長)
- 三谷繭子さん(Groove Designs代表、ソトノバ副編集長)
ニューヨーク市 島田さんからは、ニューヨーク市の公園行政が力を入れている取り組みや、島田さんが実際に業務として取り組まれているGISの活用についてお話をいただきました。日本と異なる様々な制度やデータ活用の実践について、参加者のみなさんの関心を集めていました。
つづいて豊島区の宮田さんからは、豊島区が置かれている現状をふまえて、現在取り組みを始めている小規模公園の活用について、ご紹介いただきました。日本の行政のお話ということもあり、課題への共感を感じている参加者の方も多かったようです。
最後に、唯一民間側の立場でご参加いただいたGroove Designsの三谷さん。公園に対して市民のみなさんが主体的に関わっていけるきっかけや仕組みづくりに取り組む、ご自身のお仕事についてご紹介いただきました。
座談会
後半は、3名のゲストによる座談会を行いました。進行はコトラボPARKFUL編集長の梅村が務めさせていただきました。
この座談会では、会場にいるみなさんを巻き込んだ「全員参加型」にチャレンジしました。全員に配布したのは、◯✕の札。そして、壇上から投げかける質問に対して、全員に◯✕で回答していただきました。
今回おこなった質問は全部で6つ。
- プライベートでも普段から公園に行く
- 公園に行っても、正直やることがない
- 公園のボランティア活動に参加したことがある
- オリンピックは公園にとってチャンスだ
- ニューヨークと日本(東京)の違いは大きいと思う
- 日本の公園は「もっとやれる!」と思う
まだまだ聞きたい質問はたくさんありましたが、これらの質問からも会場のみなさんの反応、そしてゲストの皆さんの視点・考え方には多くの気付きを得ることができました。座談会の様子も後日レポートさせていただきます。
参加者の声
今回、参加者の皆様にはアンケートにご協力をいただき77名からご回答をいただきました。誠にありがとうございました。その中から、いくつかご意見・ご感想をご紹介させていただきます。
- タイプの異なる3名でそれぞれの色が出ていて面白かった
- 登壇者の方の語る公園についての意識が有意義に感じた
- 新たな視点で公園を考えるきっかけとなった
- 地域コミュニティと公園は密接な関わりがあり、しかけづくりによって活性化できるものだと思った
- 参画の仕組みや、他者の自由な利用を許容する文化的背景はNYに羨ましさを感じた
- 市民目線はとても大切だと思った
- NYの事例だけでなく、日本的な行政や町会などの考え方を踏まえてお話いただけたのは良かった
- もう少し時間を長くとっても良かった
- 女性という切り口がもっとあると良かった
- 質疑応答の時間があると良かった
いただいたご意見は今後の企画に活かしてまいります。
また、アンケートの中で参加者のみなさまからゲストの皆さんへいただいたご質問については、レポートの最終回でご紹介させていただきます。
好きな公園:木場公園、清澄庭園
ふらりと行った公園で生まれる偶然の出来事や出会いを楽しむのが好きです。