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話題のアクティビティ! 自然と一体になれる「SUPヨガ」の魅力

インタビュー 2018.05.17
公園文化WEB 連動企画

本記事は一般財団法人公園財団の運営する「公園文化WEB」からの記事提供でお送りします。今回は「公園の達人」のコーナーから、今注目の「サップヨガ」 の紹介です。

SUP(サップ)とは、Stand Up Paddleboard の頭文字をとって“SUP”と呼ばれる水上スポーツです。サップに使うサップボードは、サーフボードに似た板で、浮力が高いため、初めての人でも簡単に立つことができます。パドルで漕いでクルージングを楽しむ他、サップボードの上でバランスを取りながらさまざまなポーズを取る「サップヨガ」を行うこともできます。「サップヨガ」は、米国の西海岸やハワイで流行し、国内でも愛好者が増えています。

今回は、2015年から国営木曽三川公園周辺でサップヨガの講習やイベントを催している高橋貴子さんに、サップヨガとの出会いやこれまでの活動についてお話をうかがいました。

太陽や風を感じ、リラクゼーション効果を得られるサップヨガ

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日本サップヨガ協会公認インストラクターの高橋貴子さん

ー サップヨガは普通のヨガと違うのですか?

高橋さん:サップヨガとは、水上でサップボードの上で行うヨガです。水上のゆらゆらと揺れるボードの上でさまざまなポーズをとるのですが、バランスを取るために体幹をしっかり意識するため、陸上で行う普通のヨガよりも、体の内側(インナーマッスル)が鍛えられます。さらに、公園の中で、太陽や風を感じ、波の音や鳥のさえずりを聞きながら行うことで、リラクゼーション効果も得られます。

心身の健康はもちろんのこと、自然環境保全や地域振興にも貢献していくことを目的に、2014年8月に「一般社団法人 日本サップヨガ協会」(以下、協会)が設立されました。タレントの田中律子さんが理事長を務めています。

何気ないポーズでも、水上ではバランスを取るのが難しい

ー どのような経緯で木曽三川公園で活動をするようになったのですか?

高橋さん:私は、協会が行った第1回ネイチャーサップヨガ・インストラクター養成講座に参加し、2014秋、協会認定サップヨガ・インストラクターの資格を取りました。その後、夫がサップの公認インストラクターの資格を取り、夫婦で「blue yoga」の名称でサップ & サップヨガ講習を企画しました。

木曽川の入り江にある馬飼ビーチがサップに適した環境だということが分かり、イベント会場にしたいと考えました。国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザの公園管理者に使用許可の申請に伺い、そして次に、馬飼ビーチを利用しているサーファーと木曽川周辺にあるプロショップのオーナーなど、すでに木曽川を利用している人たちや関係団体に直接会って私たちの活動の趣旨を伝え、理解をいただきました。

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木曽川はウインドサーフィンの人気エリア

そうした取り組みを経て、初めてのイベントが実現しました。サップヨガ・インストラクターの資格を取ってからまだ1年も経たない、2015年7月20日「海の日」、サップヨガを知ってもらうことを目的に「サップヨガ&サップフェスティバル」を開催しました。

現在、私たちは主に稲沢市と一宮市に位置する「国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ」及び「138タワーパーク」で活動しています。

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サップに乗って木曽川クルージング

自然と一体になる醍醐味

ー 講習ではどのようなことをするのですか?

高橋さん:「blue yoga」の講習では、安全管理の面からも定員は6名と少人数です。少人数であることから、参加者の様子を見ながらレベルに合わせた活動になるよう心がけていますので、初心者でも参加できます。参加者の多くは30歳代のヨガ経験者の女性です。子育て中や有給休暇を取って参加してくれる人、ときには男性の参加もあります。

サップヨガ講習のプログラムは、夫が担当のサップクルージングが60分。その後、サップヨガを60分の計120分で行います。
はじめに、陸上で「サップとは」「水中でのリスクとは」などの講義から始めます。そして一人ずつサップのボードに座る、立つなどして感覚を覚えてから川に入ります。川に入ったらボードに座る→正座→膝立ち→立つなどをそれぞれ挑戦します。一度は川の中に落ちて、自力でボードに立つことも行います。サップは水深が浅い場所での活動なので、ボードから落ちても溺れる心配はありませんが、ルールに従ってライフジャケットを着用して行います。

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最初に陸上でサップに乗って感覚を覚えます

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サップヨガは浅瀬で実施します

サップボードに慣れたらクルージングを楽しみます。クルージングはいわば水上散歩です。普段は見ることができない木曽川に生息する水鳥が見られたり、 川から見る陸や山並みの景色は格別です。

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川から見る陸地はいつもと違って見えます

クルージングを終えて入り江に戻ったら、いよいよサップヨガです。まず川底に石や土嚢を利用したアンカーを下ろし、ボードの動きを制御させてからスタートします。初めにストレッチをしてから数種類のポーズ、クールダウン、最後に瞑想をして終了です。

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サップに乗ってのクルーズ

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参加者の様子を見ながら、ヨガのポーズの難易度を変えます

サップヨガを通じて、伝えられること

ー 今後の抱負を教えてください

高橋さん:今年も4月から10月まで、月に1 回、国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザで講習を開催します。私がサップヨガを実施できるのも多くの方の協力と支えがあってこそです。サップヨガ講習に関わる全ての皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

今後は、親子や子供向けなど、家族で楽しめるような企画を考えていきたいと思っています。
私はサップヨガを通じて、この公園の自然環境の素晴らしさを知りました。地域の宝である水辺のある公園に、多くの人が、とくに子供たちに訪れてほしいと願っています。子供にとって水辺での遊びは貴重な経験となり、公園の自然が記憶に残るとともに、自然を大切にしたいという心も養えると思います。そのためにもサップヨガを多くの人に気軽に体験してもらい、公園でのサップヨガが身近な存在になることを期待しています。

138 タワーパークでのサップヨガ(後方の「ツインアーチ 138」は一宮市のシンボルで、高さ138メートルの展望タワー)

講習のために準備したボード。奥に見える水辺は馬飼ビーチ

記事提供:公園文化WEB(PARKFULパートナー)
公園文化WEBは公園を楽しく使い込んでゆく市民と、公園管理に携わる人のための、公園や緑花文化に関する情報サイトです。
http://www.midori-hanabunka.jp/

PARKFUL編集後記

公園同様に、活用が期待されているパブリックスペースのひとつに、水辺があげられます。そんな水辺を楽しむアクティビティとして最近よく目にするようになったSUP。公園の中にも池や川などの水辺空間は多いので、今後の公園アクティビティとしても期待が高まります。公園という身近な開かれた場で、高橋さんのようなインストラクターの方に安全管理も含めて正しい楽しみ方を教えていただけることで、より多くの方がサップを通じて公園を楽しむきっかけになるのではないでしょうか。そしてサップの魅力を広めたいという想いを、公園という場で実現しているということも、使い手主導の公園の可能性を表している取り組みだと感じました。(PARKFUL編集部)

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